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エンジェルフォールをパトロール

さぁ、きょうからいよいよ、世界遺産、ギアナ高地のエンジェルフォールをパトロールだ。
水量はどうか、水質汚濁はないか。未開の先住民族を脅かすものはいないか。

そして、麻薬捜査犬Gも加わる。

熱風が吹くシウダーボリバルの街からタクシーで6分。
旅行会社で朝食をいただいたあと、空港へ向かう。
空港は閑散としていて、セスナ機があるのみ。
もしかして、カナイマの村まで、セスナで飛ぶのかなぁ。

聞いてないよお。

でも、どう見ても観光客らしい欧米人は続々とセスナに乗り込んで出発している。

およそ1時間空港で待ったあと、バモス!(さあ行こう!)と、太ったパイロットが呼びに来た。
一応セキュリティチェックがあるようだ。

パスポートを見せて。

はい。
あれ、麻薬捜査犬Gは持ってきてないようだ。

国内だから要らないと思って。

Gはスタッフと一緒に荷物を置いてある旅行会社までとりに帰る。

およそ20分後帰ってきたGとともに、セスナに乗る。
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この日のために
1億円でチャーターしたジャンボ機は、
何かの手違いで、貨物セスナに変更になったようだ。

このセスナ、6人乗りだが、イスは倒してあり、ミネラルウォーターやカナイマの村で必要な物資が積み込んである。
そう、わたしと捜査犬 Gは、貨物のついで。
ちなみにクマ巡査は、山積みのトイレットペーパーの横。
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ふん。

飛びたったはいいが、結構揺れる!
おいおいおい、だいじょうぶかい!
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無事着陸できる率は50%位と読むほどの揺れ。こわいよぉ。

でも、パイロットは悠々と新聞を読んでいる。
セスナって自動操縦じゃない、よねぇ。

後で聞くと、ほかのセスナのパイロットも緊張感はなく、
ずーっと寝ていたらしい。
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Gがパスポートを取りに帰っても、なんら運航に影響はなかったしなぁ。

およそ50分後、ギアナ高地が見えて来た。
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うおー。
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新聞を読んでいたパイロット、みごとな着陸だった。

さて、カナイマの村。
白いご飯とサラダ、
キャットフード以外の何物にも見えないツナ缶
がワンプレートに盛られた昼食をとり、濡れても良いような服装(つまり水着)に着替え、ボートへ。

カナイマの滝を見学し、およそ2時間ほどの第2キャンプ場を目指す。

滝探検だ。
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滝に打たれて身を清めるクマ巡査。
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美女がびしょ濡れ。
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滝の裏に入ってパトロール。
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同じグループのイタリア人女性2人組は、写真を撮るのが大好きなようで、素人とは思えないポージング。
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このふたりは異様に仲がよく、もしかして?と思う点が多々あり、巡査としてはパトロールを重点的に行った。
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ふたりの行動を追うクマ巡査(右の木陰に潜む)。

このあたりの水は、紅茶のように茶色い。
植物から浸出するタンニンによるらしい。
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油絵のようにきれい。ちなみに泳いでも飲んでも平気だそうだ。

船にはドイツ人パトロール隊(にしては、アザラシのような体型のおじさま方)が5人加わり、ボートも沈みそうだ。
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アザラシ隊は、水着になぜか靴下。(スリップ防止か)

ヤマハのエンジンを搭載した一本の木をくり抜いて作ったボートはどんどん川上に進む。
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途中、浅瀬や急流で危険なところはボートを降り、脇道を歩く。

岩山の絶壁が見えてきた。
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夕暮れが近づいてくるにつれて、岩山は荘厳さを増し、悪魔の山に見えてくる。
未開の地、知られざる文明を持つ人々がいてもおかしくない。
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川口浩探検隊、いやクマ隊長以下11名をのせたボートはすっかり暗くなって、懐中電灯が必要になったころ、第2キャンプ地に到着。

ここで今夜から2泊する。

一般ピーポーはハンモック寝だが、わたしはセレブなので、ベッドをオーダーしておいた。

にもかかわらず、ガイドは

きょうは満員なので、部屋はありません、OK?

え?


だから、きょうはベッドじゃなくて、ハンモック、OK?


OKじゃねえよお!!!!



Gさん、ベッドないんだってーーー!




なにい?

職業柄、ビジネスにはうるさい捜査犬Gは、ガイドと真っ向勝負
なにやらわけの分からない英語で、結局ベッドをものにしてくれた。

ありがとう!


ベットはともにしないけど(笑)。


電気は通ってないので、ロウソクのあかりのもと、夕食。
メニューは,お客さんが何人いても大丈夫な、パスタ。

グループのイタリア人女性は、イタリア人なのにパスタが嫌い
で、紅茶だけ飲んでいた。
ちなみにピザも嫌いだそうだ。


このアマゾンの奥地で、できたての酸素を吸いながらベッドで寝られるなんてしあわせー。

(ちなみに植物は夜は光合成してないので酸素は出来たてではありません)


快適だと思ったが、明け方は異様に寒く、ブルブル震えるほどだった。
ハンモックの人たちはさらに寒かっただろう。

さて、7時半、われわれ日本人パトロール隊とイタリア人パスタ嫌い,ドイツ人アザラシ隊を乗せたかわいそうな木製ボートは、いよいよエンジェルフォールに向けて出発!
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本格的な雨期への転換期に当たるいまは、水量はまあまで、途中でボートをみんなで押さなければいけないといわれていたが、それは必要なく。
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途中危険なところ数カ所を、降りて歩いた位で無事(ずぶ濡れにはなったが)、2時間30分でエンジェルフォールのある島に到着!
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これから、ジャングルを歩いて、滝を目指す。
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でっかい葉っぱを発見。
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どんなにでっかいかというと。。こんなん。

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あー、遠い道のりだなぁ。

道は途中から山登りになる。ぜえぜえ。

ぜえぜえ。

およそ1時間で、エンジェルフォールに到着!

やったぁ!!
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思ったより水量があり、迫力満点。
この滝は、落差が1kmほどあるので、水は途中から霧に変わり、滝壷はない。
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でも、その下にはゴーゴー,プチ滝が流れている。水はどこから来たんだ?
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この滝壷に水着で入り探索してみたが、滝のすごい風圧でマトモに立っていられない。
水はここも、茶色い。
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あーしかし、すごいなぁ。
上はどうなっているんだろう。上からも見てみたいなぁ。
(セスナで上から見るには80ドルかかるので、やめましたー)
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大満足でエンジェルフォールのツアーを終了。
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捜査犬Gはここから南へ向かう。
わたしはカナイマの村でハンモック一泊。

私のハンモックのそばにやって来た鳥。
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はじめてのハンモック寝。
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目をつぶって、優雅に揺れを満喫。

そこまではよかったが、揺らし過ぎたようで
20分後、気分が悪くなった。
ちなみにハンモックはここの先住民族の家では昔からよく使われているそうだ。

吐きそう。

ちなみに宿はスタッフが夜宴会でうるさく、耳栓をして寝たまでは良かったが、顔など5個所を蚊にさされるわ、明け方は寒いわで、あんまり眠れなかった。

翌朝は村を散策。
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もらったバナナがめちゃくちゃうまい!甘いのは当然として、爽やかさがある!
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この鳥、今度は木のうえから私を呼んでくれた。
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村の至るところにマンゴーの木があり、拾って食べることができる。
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拾い食いは日本にいる時からやっていたので、躊躇なく5個拾って、ドカ食い。
おなかを壊す。
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そしてお昼すぎ、またセスナでシウダーボリバルへ。
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セスナは揺れに揺れ、生死の確率は5分5分だと思われたが、なんとか着陸。
死ぬかと思った。

でもまだ生きている。しぶといなぁ、私も。

生かされているので、また明日から旅を開始する!
次の目的地は、キューバだ!


こぼればなし。


シウダーボリバルの街に帰り、旅行会社に預かってもらっていた荷物を取って宿に行くと、なんと、南に旅立っていたはずの麻薬捜査犬Gさんがソファにデレーンとすわっていた。

どうしたのよお!

いやぁ、あれから南に行ったはいいんだけど、ここまで一緒に旅したクマ巡査の事が気になって、引き返してきたんだ。






はっきりいおう。






僕と付き合ってくれないか。










なあんてことは まったくなく。


Gは、きのうこの街に帰ってきて、夜行バスで南に向かおうと、旅行会社に預けてあった荷物をもらいにいったが、なんと店は閉まっていて、この街で1日待ちぼうけさせられたのだった。
いちおう、宿代はあとでもらったそうだ。
店の人の家族に不幸があったそうだが、それにしても、旅人にとって1日という時間は値千金。
それは災難だったなぁ。。。

Gさんは、今度こそ、、南に向かって旅立っていった。

by kumaf3 | 2007-04-30 05:04 | 南米編  

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