広島 鞆の浦の旅 「世界一の露天風呂」の巻
だんだん道が狭くなり、いよいよ「鞆の浦(とものうら)」へ到着!
本日の最終目的地は、鞆の浦から船で5分の無人島なのだが、鞆の浦も見所がありそうなので、しばし散策。
鞆の浦は、明治時代に北前船(オランダ他ヨーロッパからの貿易船)が就航する港として栄えた街だそうだ。
線路が通ることを拒否したために、近年の開発からは外れてしまったが、そのおかげでいまだに昔の建物が残っている。
街の皆さんは、港に橋がかかるのを反対し、世界遺産登録の署名活動を行っている。
「橋がかかってしもうたら、世界遺産じゃなかろう?」
少し歩いただけだが、この街は世界遺産の価値が十分にあると思う。
古い歴史を残す町並みももちろんだが、街を愛するみなさんが何より素敵だ。
世界には「しょ~も無い世界遺産」もたくさんあるけどな。
たまたまではあるが、4年前から毎年この時期に行われている街を挙げてのイベント「ひな祭り」に遭遇。
各民家に残っている、江戸時代からこれまでの雛人形を飾り、観光客が自由に観覧することができる。
驚いたのは、街のひとりひとりがこの街の歴史に詳しく、全員が民間の観光大使なのだ。
「北前船のおかげで栄えとったから、こうやって貴重なお人形さんがあちこちにあるんよなぁ。」
明治から蔵に眠っていた人形が、平成の町おこしで日の目を見たのだ。
いりこ売りのおばちゃま。
鞆の浦は同時に、「保命酒」と呼ばれる健康酒の蔵元としても有名だ(らしい)。
4軒がしのぎを削っているが、それぞれのお店で試飲ができる。
それぞれ、種類は微妙に異なるが16種類の漢方が入っている、ということで、かなり薬くさい。
が、意外に飲みやすい。
さんざん試飲をした挙句、
「明日また来ます」・・・買わんのか。
そろそろ日が暮れ始めた。
往復240円の切符を買って、5分の無人島に渡ろう。
この島は「仙人が酔うほど美しい島」ということで、「仙酔島(せんずいじま)」と名づけられている。
日本で初めて国立公園に指定された場所だそうだ。
美しい海と島々にかこまれたこの島には、2軒の宿泊施設と、温浴施設がある。
今回は「国民宿舎」に宿泊。
海の水を汲んで沸かした「潮風呂」、「露天風呂」を満喫したまでは良かったが。
宿には電話もテレビも無い。もちろんパソコンも無い。
外を散歩するには寒すぎるし・・・テレビが無いと手持ち無沙汰だ。
とても静かな島・・・。
静かな・・・
グゥグゥグゥ・・・・いつのまにか眠ってしまいました。
朝6時。
目覚ましでガバッと起床。
展望風呂から、朝焼けの島を望む。
いてもたってもいられなくなり、朝のウォーキング!
・・・でも、2004年の台風で崖が崩れ、散歩道は閉鎖。
山の道を行ってみるが、あまりのしんどさに、とっとと退散(笑)。
さぁ、気を取り直して、きょうはこの島のメインエベント!
「江戸風呂」へGO!
名物の薬草サウナと露天風呂、それに「世界一の露天風呂」を堪能するぞお!
午前3時から松の木をそのまま洞窟で燃やす、という方式で温められたサウナは3種類。
「海草」「びわの葉」「よもぎ」。
露天風呂も潮水をあたためた「胎内風呂」、「世界一の露天風呂」、「シソ風呂」と3種類。
サウナと露天風呂を交互に入る。
うすあかりのサウナでマッタリ。
プカプカ~。
胎内風呂で胎児時代を思い出す↓左でのびてます)。
ええっと、次は・・・
「世界一の露天風呂」って・・・・
海かよ!!
意を決して肩まで浸かってみる。
ぎゃ~~
冷たい~~~!!
あたりまえだ。
10メートル向こうの岩場では釣り客が「バカじゃないの」目線。
ええ、バカそのものです。
2月中旬の超寒い中、気温は4度前後。
海水に浸かること10秒(数えるの早すぎるけど)!!
血行が悪くなるせいか、足が痛く、出ようとするのに重い重い。
で、
また浸かってみた。
「ぎゃ~!!!」
冷たい!!
・・・何度浸かっても冷たいと思う。
去年の冬も、南極で寒中水泳したが、2年続けるとは、われながら男らしい。
来年はどこで泳ごうかしら。
(「第3回 2009 チキチキ 熊本フミと寒中水泳」、参加者募集!)
広い海を前にして、ギャハギャハいいながら体をいじめるのは、なかなかのストレス解消になる!
お金出してやる、罰ゲームだよ ^^
海から上がった後は、砂浜を歩くといいらしい。
体にたまった電磁波を抜いてくれる効果があるという。ほんとかな。
最後にシソの湯に浸かり、終了。
大阪から月に一度通ってくるという女性もいて、なかなか人気の江戸風呂。
また来ることになるだろうな。
江戸風呂のあとは、隣接のホテルの大浴場で、絶景風呂。
このお風呂のロッカーは、鼻緒だ!!
お風呂を満喫したので、また渡船で鞆の浦に戻る。
名物の10割そば(安くておいしい!)を食べて、「鞆シーサイドホテル」の上階にある展望カフェへ。
を~!いい景色・・・。
煎茶を頼むと、うやうやしい重箱が運ばれてきた。
布巾がかかっている。
「この布巾をとる前に願い事をすると、かなうといわれています。」
「ほんとですか!?」
さっそくブツブツ願い事を10個くらい唱えて、布巾を取る。
さぁ~て、重箱の一番上・・・(ヒミツ。)
2段目・・・
海をイメージしたお皿に、季節のお菓子、いまは雛あられ。
3段目・・・
浦島太郎伝説にちなんで、亀のいれもののなかに、お菓子。
とても旅人を喜ばせる茶屋さんであった。。
あ、一番上の段は何が入ってたのか?
ここでバラしてしまうのがもったいない素敵な演出なので、ぜひ、この茶屋さんで実際にビックリしてください!
感動した・・・。
港町らしい、一夜干しがあちこちに。
こっちも。
そして、瀬戸内海で沈没した、坂本竜馬の乗った船「いろは丸」の博物館を見学。
坂本竜馬は33歳で死んだんだなぁ・・・。
フットワーク軽く日本中をかけまわり、人望をあつめた坂本竜馬。
あまり歴史に興味が無い私だが、坂本竜馬ってどんな人だったんだろう。
興味出てきたゾ。
さて、あとは保命酒でも買って、夕刻にはしまなみ海道から夕日を拝むぞ!
保命酒の「赤たる」のおばちゃまは、おしゃべり好き。
えんえんと保命酒のよさを教えていただき、もう夕方になっちゃいました。
最後に、
「いいご縁をいただきまして、ありがとうございました!」
なんて素敵なお別れの言葉。
「午後3時まで昼寝ができそう」というレイトチェックアウトの宿をインターネットで見つけなければ、たぶんここへ来るのはもっともっと後になっていただろう。
温泉ソムリエとしては、世界一の露天風呂にも入ったしね^^;
鞆の浦と仙酔島のホームページ(お得なプランもアリ!)
しまなみの夕日、まってくで~~!!
また世界一の露天風呂に入りに行こうっと。
by kumaf3 | 2008-02-28 18:40 | 広島 鞆の浦の巻